”天才のつくり方”はルーティンにヒントあり!
眠れない夜に思い巡らす

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偉人たちってどんな日常生活をおくっていたのでしょうか?

偉人というと、広範囲過ぎてしまいますね。
今、思い浮かぶのは芸術家などクリエイティブな人たちのことです。

創作の源となる何か特別な毎日、刺激的な時間を多く過ごしているように
思えますが、現実はどうなのか?

そんなちょっとした興味から手に取った本があります。

目次

天才たちの日課が淡々と綴られていく

『天才たちの日課(DAILY RITUALS:How Artists Work)』
~クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々~メイソン・カリー著、
金原瑞人/石田文子訳 フィルムアート社

まず最初にお断りしておきますね。
すごく面白くておすすめ!というタイプの本ではないです。

淡々としてというか、単調に流れていく文章です。
古今東西、作家や作曲家、画家、建築家、評論家、哲学者、映画監督、学者など、
自身の創作活動によって名を馳せている方々が毎日どんなふうに過ごしているかが
書かれています。

たとえば、あの偉大な音楽家、
ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン。

“ベートーヴェンは夜明けに起きて、ほとんどすぐに仕事を始めた。
朝食はコーヒーで、細心の注意を払っていた、一杯につき豆60粒。
正確を期すために一粒ずつ数えることもよくあった。
それから机について二時か三時ごろまで仕事をしたが、
ときどき休憩をとって散歩にでかけた。
中略
夕食はたいてい簡単なものでスープと昼食の残りなど。
夜は音楽の仕事をすることはめったになく、早々に寝る。
遅くとも十時にはベッドに入っていた。”

もう一人、村上春樹さんについても書かれていたので少しだけ引用すると、

“長編小説を書いているとき、村上は午前四時に起き、五、六時間
ぶっとおしで仕事をする。午後はランニングするか、水泳をするかして
雑用を片付け、本を読んで、音楽をきき、九時に寝る。
この日課を毎日変えることなくくりかえします。”

こんなふうに淡々と綴られています。

偉大な創作物を生み出す礎

天才たちも普通の人と同じように朝起き、食事を二、三度とり、
こつこつと仕事をし、休憩、気晴らしをして、家族や友人と
団欒を楽しみ、また眠りにつく。そして次の日もまた次の日も
同じことを繰り返していくようです。

著者が日々繰り返される日課=ルーティンについて語っています。
“人々のルーティンが精神力の涵養となり、感情の波に流されるのを防ぐ”
また、”よい習慣によって頭脳に余裕ができ、本当に興味深い活動へ集中できる”と。

毎日繰り返されるルーティンが、天才たちのクリエイティビティを支えているのですね。

眠れない夜におすすめの一冊です

気軽に読み始められ、眠くなったらすぐに閉じることができる本です。
眠れない夜、温かいものでもの飲みながらいかがでしょうか。

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